東京都の八王子小児病院に勤務していた時の出来事です。

妊娠中の母親がくも膜下出血になり、緊急オペがおこなわれました。

残念ながら母親が生還不能となった際、ご家族の強いご希望でお腹の赤ちゃんだけでも助けて下さいとの事で、

帝王切開が行われました。その時、産まれたベビーは480グラム・・

私は保育器を持って帝王切開の終わるのを待ち、ベビーを受け取り心拍数も僅かだったため心臓マッサージを一生懸命にほどこし強心剤などもちい、何とか一命はとりとめました。

私が八王子にいる間は、異常なく育っていたその男児と、こころざし半ばで急死された母親・そのご家族の事が今でも思いだされます。